mixiの足あとに対する嫌悪は、空間の認識のズレだと思う
「日本全国・見たいもんはみたいぞの会: あなたはmixiの足あと機能をどう思いますか?」より
●反応がわかるからうれしい
●知らない人が見にきているのが怖い、気持ち悪い
●知らない人のところを見に行ってしまったのがばれるのが怖い
mixiを指して閉鎖された空間とか、クローズドななんたらとか言うのは簡単なのですが、そもそもmixiのユーザーはどの程度の規模で「閉鎖空間」をとらえているんでしょうか。
まず人類の生息環境としては、地球自体も閉ざされた空間です。国や自治体という括りや、会社等の組織といった集合体も、閉鎖性は持ち合わせています。当然毎日使う通勤電車やエレベーターはあからさまに閉鎖空間です。電車やエレベーター程度なら閉鎖空間だと認識できるのですが、自治体レベルの規模になるとなかなかそうは認識しづらいものがあります。
mixiのユーザー数は今日現在58万人です。この数字って自治体レベルであって、電車の乗客数などとは比にならないです。ベルリンの壁や38度線のような、物理的な線引きがあれば意識も変わるのでしょうが、それでも閉鎖空間と呼ぶには程遠い気がします。これは人口密度の地域差や各々の行動半径によっても感じ方は変わるでしょう。
僕はティッシュ配布のバイトをしてたことがあるんですが、差し出したティッシュを受け取る距離の範囲には性差があって、一般的に男性の方が女性より広いです。これが猫だと、ヒゲの動く範囲が自分の体という認識になるようです。こういった空間を認識する範囲も個々に差があるものですし、時と場合によって変化するものでもあります。
mixiの足あとを見て、知らない人が見に来てるのが怖いと思うのは、それらの認識のズレから生じるのだと思います。
自治体レベルで人が集合しているのに、自分はいつまでも家族や友人達と団らんしてる気になってるのだと思うのです。今、お宅の茶の間は超満員の東京ドームの真ん中に置かれているんですよ、と真実を言ってあげなくてはいけないでしょう。どのみち閉鎖空間ですが、状況はちゃんと把握してほしいものです。
実生活でも、自分の家の前を知らない人が通り過ぎるのは日常茶飯事。朝の新聞、牛乳配達に始まり、得体の知れないセールスマンや謎の宗教勧誘など当たり前のようにやってきます。
mixiの自分のページは玄関ドアや門扉だと思えば気が楽になるんじゃないでしょうか。茶の間や縁側で寝転んでる感覚でいるから、知らない人がやって来ると怖いんですよ。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2005年4月16日 09:55