ビデオポッドキャストに「人は見た目が9割」を応用できる
「さいふうめい」というペンネームで劇作、マンガ原作、舞台演出などを手がける著者が、その経験から導き出した様々な「日本人のための非言語コミュニケーション入門」。故に、映像や舞台の演出、モデル撮影などを学んだ、関わった、という方にとって、本書は非常に合点のいくものではないかと思います。
人は見た目が9割 新潮新書 竹内 一郎 (著)
売れてる新書なので既読の方も多いかと思いますが、読んでない方のためにちょっとご紹介。
初対面の相手との交渉でも、「これは上手くいく」「これは駄目かも」と分かる。アメリカ大統領選挙の公開討論で「まばたきの多い方が負ける法則」など、バーバル・コミュニケーション(言葉による伝達)よりもノンバーバル・コミュニケーション(言葉以外の伝達)の方が伝達力が高い、として「理屈はルックスに勝てない」理由を「なるほど!」という納得のいく例を挙げながら解説してもらえます。
例として挙っているのは実験結果や実体験だけでなく、著者ならではの、有名な漫画のコマから引用したサンプルなども多数あります。
より不安を煽るフレーミングとは? 敵との対峙はどう見せる? 裁ち切りで躍動感を増す、などなど。
ネットを徘徊していると、本書を自己演出の手引きとして、就職活動(面接)や交渉事などへの応用を薦める書評が多いように見えました。
しかし、ドラマ演出や構図の基礎理論がふんだんに出て来て、映像演出の専門書としても立派に使えるものだと感じました。つまり、ビデオポッドキャスティングにも応用できるということですね。自分で出演するにしても撮影するにしても、かなり使える内容だと思います。
小難しい映像の専門書を読むまなくても、こういった新書で気軽に習得できるので、興味のある方は一読してみるとよろしいんではないでしょうか。
人は見た目が9割 新潮新書 竹内 一郎 (著)
また、ガンダム世代の方には、富野由悠季カントクによる映像演出の本「映像の原則 ビギナーからプロまでのコンテ主義」というのもお薦めです。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2006年4月23日 22:34