残酷な昆虫たちのテーゼ
夜の公園に昆虫採集に行ったところ、珍しい光景を目の当たりにしましたので、ケータイで撮影した動画と写真を公開いたします。
息子とカブトムシを採ろうと夜の公園に行ったものの収穫ゼロ。しかし、もっと良いものを見せてやることが出来ました。
池のほとり、護岸からすぐそこの場所、一見するとトンボの死骸ですが、まだ生きています。羽化したてのようでまだ羽根も躯も乾いていません。
まだ飛べもせずそして柔らかいカラダは、捕食者の格好の餌食。生きながらに、アリ達に喰われていくのです。
すぐそばにはヤゴの脱皮した殻が落ちていました。このトンボの抜け殻とみてほぼ間違いないでしょうね。
それにしても、どうしてこんな平地で脱皮などしてしまったのでしょうか。近くには柳の木がありました。風で振り落とされたのでしょうか。
このトンボは今夜のうちに息絶え、アリの巣に運ばれ食料となってしまうでしょう。しかし、もし元気に飛んでいたとしても、今度は彼自身が他の虫を捕らえて、自らの命の糧としていたはずです。
誰かが生きるために誰かを殺す。そんな世界が身近にあり、それを目の当たりにしたことで、様々なことを考えさせられました。しばらく熱心に観察していた息子にとっても、大変良い体験になったようです。
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投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2006年7月 1日 01:17