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ブログ界は文学不在のテキスト文化

書き手の視点、切り口、体験、情報網などがダイレクトに現れるのがブログの個性。しかし、これほどまでに総量が増えてくると、ユニークな文体や文章としての面白み自体も磨いていかないと、他との差別化が難しくなってくるのではないでしょうか。



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ハンバーガー屋に置いてあったファッション誌、その記事のひとつにたいへん刺激されました。

ファッション誌といえば写真が中心なので、全般的にあまり高い文章力が求められるとは思ってはいないのですが(そんなことなかったらスミマセン)、男性の観点からすると、なかでも女性向けのファッション雑誌は特にぶっ飛んでる印象がありまして、昨日たまたま目にしたこの言い回しとボキャブラリーはかなりツボにはまりました。

以下「シュプール 07年12月号」より引用

テクノカラーの明るいグリーンをきかせた、構築的なサングラス。プロダクト製品のような硬派なデザインが新鮮
サングラス

まず「構築的」という形容。サングラスの写真を見る限りは言い得て妙です。しかし「構築的」と「サングラス」という、かなり遠距離にある語句を結びつける発想は、男性的なロジカルシンキングから導き出されるものではなさそう。むしろ感性の部分のみから放たれてる勢いすらあります。

そして最大のポイントはやはり「プロダクト製品のような」ですね。

プロダクト製品というのは、味なチープ感ただよう工業製品とかプラスティックな大量生産品を意味してるんでしょうか。これまた上手く言い当ててると思うんです。が、このサングラスって「プロダクト製品のような」じゃなくて、まさに「プロダクト製品」そのものなんじゃないか。とツッコミたくてたまらないです。

普通、原稿では「酢飯のような艶のある握りが美味い」とか「高級和牛のような霜降りの松坂牛」とか書いたら叱られると思うんだけどな。

でもザイーガなんか読んでても思うんですが、語句の用法や文法がおかしくても、独特の感性に沿った心地よい文章というのはあります。ロジックとコンテキストを崩壊させないギリギリの点まで感性を持ち上げていくような文章や文体。そういった感性主体の文って男性が書いてるブログではあまりお目にかかれないですよね。

人気ブログの多くも文章自体の革新性には欠けていたりして、その辺は文壇とは明らかに違う、やはり文筆家ではなくてブロガーなのだなと感じます。情報などではなく文章そのものを楽しませてくれるブログとなると、なかなか思い当たりません。たまに嫁さんが持ち帰ってくる「よむ花椿」を読んでますが、まだまだブログからはこういう「文章自体がおもしろい」ものを見つける機会は少ないように思います(自分の見えてるところがそうなだけかもしれませんけど)。

ブログ以前のテキストサイトや、ブログ黎明期のいくつかのブログにはそういったものもありました。が、文章の面白みから「知の流通」へとブログの役割も移っていきました。今現在目にとまるものの大多数は情報源としての役割でしかないような気がします。

ただし、その方向でみると、情報量の飽和と伝播速度の限界点に達しようとしている感じがします。そうなるとユニークな視点や体験だけにとどまらず、文体や文章自体のクオリティで差別化されていくこともあり得るかもしれません。2008年はそういう観点からもブログを見ていこうかと思います。



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投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2007年12月29日 17:05

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