ネットでの実名/匿名の問題を考えるまえに
ちょっと前から、ネットでの実名主義とか匿名とかそういう議論が活発になっているわけですが、その件について考えるまえに「乗っ取り」とか「なりすまし」「自作自演」についても考えておくべきではないかなと、ここ数日のアレの問題をみて思ったわけです。
アレというのはコレなんですけどね。
▼Twitter / あさお慶一郎 衆議院議員: (スタッフより)ご報告いたします。アカウントは浅尾 …
(スタッフより) ご報告いたします。アカウントは浅尾本人と、確認用に私が管理しています。昨晩遅く、私が居酒屋でトイレに行っている間に、一緒にいた若い友人が私のiPhoneから勝手にポストしていたことが判明しました。(続く)
「(スタッフより)」 というのは、これが浅尾氏本人ではなくボランティアのスタッフからの投稿を意味していると思われます。…か?
ほんとは誰がポストしたの?だって浅尾氏本人のユーザーアカウントでしょ?
だから「スタッフよりの伝聞で浅尾がお伝えしております」というのを略して「(スタッフより) 」としているんじゃないかという可能性。というか妄想。
そもそも本人とスタッフの2人で同一アカウントを管理していた、というか共有していたという時点で、これまでの過去の投稿もすべて浅尾氏によるものだったのかスタッフだったのか分からない状態。
さらにはスタッフがトイレに行ってるあいだに"いつも"若い友人が書き込んでいたんじゃないか、これまでのは全部そうだったんじゃないかという疑惑。というか可能性。というか妄想。
ていうか浅尾氏のアカウント自体がそもそも本人が絡んでるのかどうか。という疑念。というか妄想。
じつは僕のよく知る人物が、鳩山由紀夫の名を語ってtwitterアカウントを取得していたという実話。
そして、鳩山首相が恵比寿の居酒屋に行ったり、ツイッター本を献本されたりと、そんなこんなでいよいよ日本の総理大臣もtwitter始めちゃうのかという期待が高まったあたりで、前述の人物が取得していた鳩山由紀夫アカウントは剥奪された(ログインできなくなった)というプチ事件発生。
じつは僕のよく知る人物その2が超ひさしぶりにtwitterにログインしたら、書いたおぼえのない投稿がいくつかあったという実話。おそらくは、不正ログインによる第三者の書込み。
という色んなことが頭のなかで渦巻いて、本人なのか乗っ取りなのかなりすましなのか、それとも若い友人なのか、俺がアイツでアイツが俺で尾道で尾美としのりなのか、いったい誰が誰なのか分からない。でも、それこそがネットの現状というものではないかと。
そして本人乙とか社員乙とかいう文化も含めて、最終的にはやはり「嘘を嘘と見抜けないと難しい」というところに帰るわけです。
それでもネットでの実名を推すとなると、それこそマイノリティリポートなみに人物特定の仕組みが必要で、そうまでして使いたいWebサービスとか、そうまでして行いたい発信とか議論とか、そんなのがどれほどあるのかなと思う次第です。
たった140文字が世界を変えるとすら言われる「つぶやき」全盛の時代なのに、いちいち面倒なことしてらんないというのが私の意見です。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2009年10月26日 03:55