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ウェブ制作なんてものはもうないんじゃないかと思ってる

この数年間でウェブ制作会社は努力していなかったんじゃないかという話で思うこと



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日本ウェブ協会理事長の森川さんが4年も前の記事を発掘してブログで再言及してくれてました。
森川眞行氏がブログしない理由

実は僕は今でもブログが好きじゃないのです。その理由は、最初に書いた「直線的」であるということなんです。ちっともうまく言えていませんが。

ログを残しつづける以上はリニアに続いていくわけです。どうしてもそういう形態をとるのは仕方ないことになります。それはそれは果てしない直線なのです。ただ、世の中そればかりではないという想いもありまして、森川さんの場合は以下のようにも仰ってます。

ブログもTwitterも、そこにあるのは「最新の発言」である。今がそこにある。今の自分がそこにある。だから「書く」というフットワークは重要だ。何よりも時間を優先して、今を書くことが重要なのだ。しかし、言い換えれば「今しかない」というか「今しか見えない」とも思う。なんというか…俯瞰的に見たい、全体を見せたいと思う僕がそこにあって、それがブログに対して愛情を感じられなくなって、僕はすっかりブログから出遅れて、ウェブからも遠ざかってしまった…というか引きこもってしまったのである

たしかに「最新」とか「今」が目につきやすい構造になってるのは大いにありますね。

僕が思うにブログというのは入れ物でしかないんですよ。だから名エントリーというのは個々で生まれてきても、名ブログというのは出会ったことがない。名エントリーを連発できれば名ブロガーかもしれないけども、そのひとのブログを名ブログとは呼ばない。

人物とその功績を讃えることはあっても、そのひとの人生というタイムラインそのものを客観的・俯瞰的に評価しようがないのと似ています。

このへんの話は「いしたにまさきのブロガーウォッチング 第14回」で語られたところの、

アーカイブと個々のコンテントが、フラクタルではないから、ひとつだけつまみ食いすると激しく勘違いされたりするんですよね

ということでもあり、その記事内でも紹介されているブログ「DTM、電子楽器 その2 | 東京工芸大学 芸術学部 インタラクティブ メディア学科 ガイド」での

ジェットダイスケさんは、Webネットワークを使って個人で情報発信を続けるアーティスト。商品紹介という形をとりながら、その紹介ビデオが作品とも言える、人を引きつける魅力的な映像で次々と商品紹介をしています。この活動は、ある種のパフォーマンスとも言えると思います。

ということことだったりします。

そしてふと思い出したのが、その森川さん自身が先月Twitterにポストしてた興味深いつぶやき。

ある人と話をしてて、印象的だった言葉として「この数年間でウェブ制作会社は努力していなかったんじゃないか…それに比較して企業のウェブ担当者は努力を重ねてきた…。それは努力とかじゃなくて、ビジネスとして当たり前の話。いつのまにかウェブに関する知識や戦略もサイト所有者の方が高くなった」
11:05 PM Nov 28th

ウェブ制作側がどう努力すべきだったかは何とも言えませんけども、ブログやTwitterなんかを使いこなしているメーカーや小売りが増えている一方で、いまでも壁紙ダウンロードのお土産つきのサイトを提案し続けてるような制作会社も存在しています。多かれ少なかれそういった意識の差はあるとは思います。

また、有名ブロガーらがマーケティングに重用される一方で、プロだったはずのウェブ屋がまったく蚊帳の外にいたということも少なくないと思います。

関連するところで過去に書いた僕の考察では以下のようなものもありまして、
ブログとWEBデザイナーは相反する関係なのかも
その後のブログとWEBデザイナーの関係の一例

僕自身はこの数年でどうなったかというとウェブ制作者ではなくて、ウェブサービスの提供や運営の側に完全にシフトしています。それにまつわる制作はあるにせよ。

そしてその間に完全に変わったのが量と質の関係
量が質を生み出す関係性の話で見落としがちなこと

Googleがすべての道に通じる世界では(哀しいことに)物量がものを言います。それがすべてではありませんが、零戦やザクがいかに優れていようともやはり圧倒的物量の前に倒れています。

そこで物量確保の施策としては、プロセス開示も含めてパッケージ化されたコンテンツの展開が有効です。なにかが出来上がる過程ですらもまた別のなにかとして楽しめるわけです。結果としてなにもできなくても、なにかが残る仕組みとも言えます。

ニコ動の「やってみた」が「やった」ではないことからも明白で、磨き上げた渾身の一撃ではなくて四苦八苦でトライしている過程そのものも重要だということです。それを踏まえて「ダダ漏れ」「tsudaる」のようなリアルタイム性の高いもの(そして結果が予測不可能に近いもの)も成立している面があります。

そこに至るまでのベースになってるものとしてのチープ革命やらなんやらで、発信することが非常に容易になったという現実がありまして、だからこそウェブ制作という重たいものを経ずとも、企業の一担当者がサクサクと思い通りになにかを展開していけてる(ように見える)事例がポコポコと出て来てるわけです。

おかげで、企業と消費者が直接コミュニケーションをとっていいことになってしまいましたよね。なってしまいました。なってしまったんです。

ある部分では、代理店も制作会社もとばしてしまったほうが良いことになりましたし、はなから代理店や制作会社に頼めなかった規模だとなおさら好都合ということになってます。

そのためのDIYツールというのも充実どころか飽和しているわけです。僕が一時期よくガレージバンド化などと言ってましたが、ギターを弾ける奴のかっこ良さは変わらないけども、その音でDJやる奴もかっこ良いという時代を経て、それがガレージバンドに落とし込まれてからは私たちもかっこ良いということになりました。

もしくは、作家やライターほどの文章は書けずともブログなら読者に近いフレンドリーな視点で書いてもいいとか、さらにはTwitterでひとことつぶやいておけばOKということで。

それで、論点にしてる「ウェブ制作会社」については、ここでいうギター上手さんにあたりますかね。

サンプリングでつくった音楽でもOKという世界では、非常に極端な話、ギタリストというのは各音楽ジャンルで一人だけいればいいことになります。孤高の超絶テクでサンプリングネタさえ提供してくれれば、あとは一子相伝でやってくださいと。

UIライブラリとかjsライブラリ提供者はそういう存在に近いかもね。あとは各々がそれを拾ってきて組合せますみたいな。

あくまでもこれは極端な話ですから、いきすぎてロストテクノロジーみたいになってしまっても困るわけですが、こういう時代というか状況になってしまっているので、そこはひとつ「We can change」なんじゃないかと思います。くれぐれも。

純粋にウェブ制作で世の中にインパクトを与えられたのは10年くらい前のことのような気がしますし、最近はなんだかウェブ制作業といえばCSS攻略に終始してたように映ってます。むかしは「簡単ホームページ作成術」みたいなことも意味はありましたが、いまはもうポチッとすればブログが用意されて、大切なのはそこで何をやるかということになってますからね。

だから標題のとおり、ウェブ制作なんてものはもうないんじゃないかと思ってると。いわゆる昔ながらのウェブ制作。やってる人達はとっくに実感してるんだろうけど。

ところで僕はむかし自主制作映画みたいな活動をやってたんで、今でもたまに「映画撮ったりしないの?」ときかれることがあります。もちろんやりたいんですが、それをやってる間にもっと今やるべきことを置き去りにしそうな気もしてまだ踏み出さないままです。

たとえば一年ほどまえに作った「やきとりのうた Yakitori Song(下の動画)」というのは、まったくのゼロから一人で制作を始めてほんの2日程度で公開にいたってます。

そんな気軽な作品が今現在でのべ154,668回も視聴されてるという事実があると、つくるもの自体も発信のペースも、そもそもの根底にある考え方や姿勢さえも「変わらなきゃ」と思うより他ないのです。



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投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2009年12月 8日 09:41

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