青色防犯灯の効果は疑わしいらしい
「沖縄の街灯はなぜ青いか?」というブログ記事にて、その理由を「虫対策」と書きました。
そして以下のように記事を締めておりました。
あくまでそのタクシーの運転手さんからの聞きかじりではありますけどね。裏とってないので、他にも違う真実があればぜひ教えてくださいね
はい、そしたらばツイッターやフェイスブックにて早速レスポンスをいくつかいただきましたよ。青色の街灯を使うと犯罪を抑制できるのだとか。
今回は聞きかじりではなく、ちゃんと調べて(ググって)みましたよ。
そしたら、あるものですね。
ちょうどうってつけの資料がございました。
▼社団法人 照明学会 関西支部 シンポジウム報告「青色防犯照明を含む防犯照明の現状と課題」
上記リンク先ページにある以下のPDF資料です。
▼須谷 修治((財)都市防災研究所)・・・・・・・・・・・(215KB)
もともとイギリスはグラスゴーにて、景観改善として青色の街灯に変えたところ、静脈が識別できなくなったために、麻薬を打つ者が減ったのだと。ちなみに
麻薬常習者に対する抑止策として、青色光を使うことは英国では、公知の事実
なのだそうです。
このグラスゴーでの例では、麻薬常習者が約40%減少したという報告です。つまり犯罪ならなんでも減ったというわけではないのですね。
なお、グラスゴー警察当局へ聞いても、市全体で犯罪が激減したというが確かなデータは見当たらない
また、監視カメラが鮮明に撮れないことから、白色への変更を検討しているとのこと(笑)ええええー!? そして 2005年5月、日本での決定的なできごとが発生します。
上記の取組みをクイズバラエティ番組で"街灯をオレンジから青色に替えたら、副次効果で年間約1万件も犯罪が減った"と報道された。
しかしながら、現場の犯罪の罪種、発生件数、対象エリアと期間など、全く明らかにされていない。
ところが、このテレビ番組を見ていた奈良県警が、青色防犯灯を導入したそうなんです。導入した地域は、警察庁の全国「地域安全ステーション」モデル事業実施地区であった奈良市秋篠台住宅地。
ここでは、青色防犯灯を設置したら犯罪がゼロになったと報道され、各地から見学が相次いだ。
ということで効果が疑わしいながらも、日本では定説になりつつあるんですね。この資料では以下のように今後の課題を提起しておりました。
ただランプを青色に替えるだけでは防犯効果は期待も出来ないとの認識が必要である。
今後も新聞・テレビで取り上げられると思うが、地域に確かな判断がして貰えるよう、専門筋からの情報発信が望まれる。また、インターネットで「青色防犯灯」を検索すると、「青色回転灯」などと共に、数 10 件もヒットするので見て頂きたい。
はい、以上です。
テレビは影響力大きいですが、一度広まった情報の訂正ってなかなか難しいんですよね。こうして我々ブロガーやソーシャルメディアユーザの力で少しでも真実が伝えられると良いですね。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2012年3月26日 21:36