まさに金のなる木、椿油で高齢者の貧困問題も解決?東京・利島の民宿しんき女将さんに聞いた話 #tokyo島旅山旅
東京都の『tokyo reporter 島旅&山旅』というPR企画で招待された「利島」の旅レポート第七弾です。前回の記事は「伊豆諸島・利島の坂道を彩るものたち #tokyo島旅山旅」です。
『だからこの島のお年寄りはみんな小金持ちなのよ』
私が利島で宿泊した民宿しんきの女将さんは、朝の食卓でそう言いました。
花椿なんて言葉がありますけど、逆に花じゃない椿ってなんなの?ただの樹じゃないの?これまで私はそう思っておりました。それほど椿といえば、あの赤やピンクの花の印象が強かったんですよね。
しかし利島に旅してがらっと印象が変わりました。利島は面積の80%がヤブツバキだそうです。
島の特産品である椿油は全国一の生産量。ちょうどこの時期、島のお年寄りたちが地面に落ちた椿の実を拾っているから、山の方に見に行ってみるといいと女将さんは教えてくれました。
朝食を終えて、言われたとおり山のほうへ向かったものの、まじめに登山などしていたら帰りの船に間に合わなくなるので、どうしようかと思いつつ見上げれば…
さすが8割がた椿が生えてるというだけあってそこここに椿の樹があります。
見回してみれば椿畑のような場所もありますし、何軒かごとに必ず、お庭に椿があるおうちもありましたし、椿が生垣になってるような屋敷までも!
実を拾うひとたちの姿はないにしても、村のいたるところで椿の実が落ちているじゃないですか!
民宿の女将さんによれば、山のほうで採った椿の実を採油所に持っていくと、採油量にあわせて報酬が得られるそうです。『◯◯さんちはこれだけとれたから50万円、こちらは100万円ていう感じで…』と女将さん。おっと、例とはいえそのような金額が挙がってくるとは!そりゃあ小金持ちになるわけだ。
ちょうど前の晩にテレビをつけたら下流老人の問題をやっていました。このタイミングでこういう話を聞けるとは、ブログ記事にしないわけにはいかんでしょう。坂道だらけの島ですし、そのうえ山に登りながら落ちてる実を拾い、運んで帰るというのですから、健康にもよろしいんではないでしょうかね。
いやあしかし、3桁万円の例を挙げられてしまうと、これはもうお金が落ちてるとしか見えませんな(笑)
ところで実が入ってる殻、これはこれでなんだか花が開いてるようにも見えますね。
ところでこちらの魚は民宿しんきで夕飯に出たタカベという魚の塩焼き。
伊豆諸島ではポピュラーな魚らしいですが私は初めて見ました。脂がのってるのにあっさりして美味しい白身魚でした。
こちらは朝食の味噌汁に入っていた陣笠貝
これも初めて見ましたが、味噌汁の出汁としてはとても良いですね。磯物といって、岩場に張り付いてるようなあの類の貝だそうです。貝殻の裏がとっても綺麗な輝きです。
民宿の宿泊客のなかにも大勢の釣客がいらっしゃいました。利島は釣りスポットとしても有名のようですね。かれこれ40年以上も前のこと、この魚拓を寄贈した高橋さんという方、釣りのために島を訪れたものの、海が荒れて帰りの船が出なかったのでヘリコプターをチャーターしたそうです。そのヘリ代を貸してくれたのが民宿しんきの先代のお爺さんだそうで、それ以来のお付き合いなのだとか。
そう、利島はお団子のような丸いかたちで入江がないので、時化のときはなかなか船が来れないそうです。そういうとこがプチ秘境ぽくて良いなとも思ったのですが、私も帰れなくなる可能性をはらんでまして、二泊三日を切り上げて一泊二日で帰ることに。
おっとまだ帰りの話になるには早かった。
もうちょっと利島の面白ポイントを書きたいです。
というわけで次回「利島の星空と影ヤングマン」へつづく!
以下「tokyo reporter 島旅&山旅」の利島旅行、全記事へのリンクです。
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投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2015年10月 7日 19:32