個人ポッドキャスターとテレビ局は共存し得るか
半年前には考えてもいなかった事が起きようとしている。
「テレビ側の人間はまだ解らんのか」と嘲笑できた時代は既に終わったのだ。
テレビ業界が大挙してネット側に押し寄せて来ようとしている。これは個人でビデオポッドキャスティングを行う者にとって脅威ではなかろうか?本気になったプロの怖さを身にしみて知っていればこそ、そう考えずにはいられない。
強力な制作能力と膨大な過去の資産の前に、影を潜めてしまうのではないか。
もしくは組みして、完全なインディペンデントとしては消滅するか。
極私的なところで言えば「なにわともあれ」がこの半年で集められた視聴者の数は2万3千人。広告媒体としてはあまりに弱い。DVD化しては?という話も出ないわけではないが、当初からそんなことを目指すのは他のくだらない自主映画作家と同類同罪だ。
ブログのように徒党を組んで媒体としての価値を高めるか、その一翼をYou Tubeに代表されるような動画共有サービスが担うことになるのか。
フジテレビ「ワッチミー!TV」の森山社長は「映像クリエイターの登竜門になるようなサービスになれば」と語っている。これは、CGMから生まれたコンテンツをマスメディアが吸い上げるという事だろう。
テレビの力が弱まったとはいえ「テレビに出られて良かったね」という価値観が今でも存在する。そんな事のためにやっているわけではない。そこを評価基準とされては困る。官軍に従属することを良しとする革命家などいようか。
以前「ポッドキャストはラジオの代わりにはならない」にて触れたライフログのあり方、つまりはユニークである個々人のログという点に活路を見出さずにはいられない。プロの集団が導き出すものといえば最大公約数でしかない。マスメディアならなおさらだ。それに勝るのは一個人からの思いもよらぬ一刺しのはず。
ともかく「なにわともあれ」については、そう遠くない将来、存在意義を失い終焉を迎えることだろう。それまでの猶予期間中に次を模索したい。智恵と力の至らなさを痛切に感じる今日この頃だ。
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投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2006年6月18日 06:30