本当にあった怖い話(幽霊じゃないよ)
昨日より実家から母が来ていて、去年起きた熊出没の話を聞いた。
秋になると冬眠前の熊が餌を求めて人里に降りてくるという話はたまにニュースになったりする。僕の実家も北アルプスのふもとなので、人ごとではないとは思っていた。
しかしそれにしてもショッキングだ。
去年の秋のある朝うちの母が、「うわっ」と叫ぶ父の声を聞きかけつけたところ、なんと居間の窓の外を熊が歩いていったのだとか。
それで、となりの家からも「いま熊がうちの裏を通って行ったぞ」という話が出て、150mほど離れた親戚の家でも勝手口あたりのところで熊が荒らした痕跡が発見され…
そのちょっと先で犬の散歩中だった町会議員のおじさんが(僕が小さい頃からよく見てたおじさんなんだが)、その熊に爪で頸動脈を掻き切られて殺されてしまったのだ。
後日、地元の猟友会のひとたちがその熊を撃ったそうだが、なんと2mものツキノワグマだったらしい。
もはや映画で観たマタギの世界だ。
森林伐採などで餌が少なくなり、猿や熊やカモシカなどが人里まで降りてくるというのは、よくテレビのニュースなどで見るけども、まさか自分が昔住んでたところでもそんな事件が発生するとは驚き。
思えば、僕が高校生の頃には、ゴルフ場やら別荘地やら温泉施設やら焼却場やらで、派手に開発されていた。渓流釣りが好きでよく山には行っていたけれど、その山が無惨に伐採されていくのは面白くなかった。
一昨年、夏休みの息子を連れて、むかしよくクワガタを採った樹のところまで行ってみたら、見事にぜんぶ切り倒されていた。まったく恥ずべきことだ。
田舎の人達というのはなぜだか、何か箱物があれば観光客を呼べると安直に考えているし、自然というのはちょっとくらい破壊してもまだまだ沢山残ってると気楽に考えている節がある。おかげさまで熊がごく身近に出没しているのだが、どうもそういった根本的な理由がよく分かってないのだと思う。
もしかしたら今年の秋には誰か身内で熊の被害に遭う者が出るのではないかと心配でならない。
でも冷たいようだけど、それって自業自得だからね。
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投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2007年7月22日 01:27