ステルスマーケティングではなく覆面レスラーブランディングだと思う
こないだ書いた「クォーターパウンダー(QUARTER POUNDER)実態はマクドナルドだった」という記事について言及してるものがあったので、ちょっとメモ。
▼なぜマクドナルドはクォーターパウンダーのウェブサイトに名前を載せないのだろう。 — 日本語で書く日記 より下記引用
だまされた感に充ち満ちていて、買う気がうせたじゃないか!!
すぐばれるようなステルスマーケティング失敗事例なんか作っちゃいけないと思ったよ!
うーんそれがね、キャンペーンクイズの答えを考慮に入れると、完全に隠してたとは言い切れないんですよね。
▼QUARTER POUNDER BIG SECRETツアーキャンペーン
どちらかといえばモロバレ進行でしょこれ。
元々のマクドナルド店舗が「トップシークレット」に変わって、そのあと「QUARTER POUNDER」化してたことについても、もはや一連のシナリオに沿ったストーリーであることは察しがつくし、あの街でそういう出来事が起きてるというのを体感していた人は「騙された」なんて思っちゃいないはず。むしろ「乗ってやれ」というところでは。
最新のR25でも「謎のハンバーガーショップ」として記事広告がしらっと掲載されていたので、ここまでやっちゃってるものを否定的にステルスだとか言うのはちょっと違うと思うんですよ。分かっててやってるに決まってる。あえて今だからこそ、ブロガー?CGM?なにそれ?っていう前衛で先鋭な姿勢は新鮮ですよ。そういう下界に飛び交う噂とは別次元でストーリーが進んでいくんです。こういう遊びは今しかできない。
海外遠征に行ったレスラーがしらっと帰って来てて覆面なんかかぶって、従来のレスラーとはちょっと違うスタイルの技なんかを繰り出すんですよ。佐山だとか三沢だとか衆知なんですけど、それはそれでいいんです。
ビンス・マクマホンがどんな抗争してたってぜんぶ茶番なわけですよ。実はあのレスラーとあのディーヴァは夫婦だとか、あいつらは本当の兄弟じゃないとか、そんなの分かってて乗ってるわけです。たとえ茶番でもそれ外したら魅力の半分も伝わらないじゃない。
それで観客の我々としては、いつマスクが剥がれて正体が公になるのかと、そういったことにハラハラドキドキしなくちゃいけないわけです。ひょっとしたら正体はまったく別なのかも、と疑心暗鬼になったりするのです。ストーリー上、彼はまだこのベルトは獲れないぞと分かっていつつも淡い期待を胸に抱いてみるのです。
ところでそういった事とは別の面で、同店のキャッチコピー「ハンバーガーをナメているすべての人たちへ」とか「ニッポンのハンバーガーよもう遊びは終わりだ」というスカシ挑発的なフレーズに、かの有名なドコモ2.0の「さて、そろそろ反撃してもいいですか?」と同じニオイを感じとってしまい、そういう意味でかなり心配になるのは私だけでしょうか。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2008年11月14日 02:08