刃物所持どころか迷彩柄を着ているだけで警察の職質を受ける恐れアリ
権力の濫用というのはいけませんねえ。
今、秋葉原で職務質問に素直に応じないと、こーなる — アキバBlog
あくまで開梱用のハサミやカッターナイフを持ってるだけなのに、銃刀法違反で逮捕されるという話は数年前からありましたよね。
「秋葉銃刀法のウソ」という記事によるとアキバで警察が職質する理由は
「アウトドア風の格好をしてる子は十徳ナイフ持ってることが多いから」
ということだそうです。
自分でもこれを身を以て知ったのが一昨年のこと。仕事帰りにラーメンでも食べようと池袋を歩いていたところ、二人の警官に呼び止められ、職務質問と荷物の検査をされました。
「何かあったんですか」と尋ねると「ナイフを持ち歩いている奴がいるからね」との答え。
ちょうどそのときの恰好が、迷彩ズボン(ファントム)にA2レザージャケット(中田商店)そしてバッグはFIRE FIGHTERSという、いかにもミリタリーテイストでした。
だけど俺さあ、元ファントムのデザイナーなんだよね。そりゃそんな恰好もするさ(笑)
冒頭のアキバの方も、やはり迷彩柄のカバンを持っていたとのこと。しかし、そもそも十徳ナイフなんて日用品のひとつですし、むしろ命を救うためのツールにもなり得るのですから、そこを無理矢理こじつけで凶器とするのはどうかと思います。
もし目の前が突然がれきの山になって自分が閉じ込められでもしたら、そのときビクトリノックスひとつあるかないかで、随分と心の余裕は変わってくるでしょう。しかしそれすら持ち歩けないとなれば、安全を放棄しているのと同じですよね。そんなマクガイバーはいない。
被災こそ免れたものの壮絶な揺れの阪神大震災を体験した者としては、そういうシチュエーションを想像せずにはいられません。
大災害などではないにしろ、山奥育ちの俺としてはその手のツールが身を守ってくれる、生活を助けてくれるというのは実感として分かります。
大地震に遭ったことも毒蛇に出会したことも野草を刈って食べたこともないような人達に、そしてそういう現実に直面することが実際にあると想像できない人達に、国民の安全なんて守れるのかどうかという疑問も湧きます。
まあでも都市生活においては、刃物を持ち歩く人が減るというのは、印象論としては悪いことではないです。ただしもしもの際には、所持をとがめたツールナイフの本数分だけでも人命を救ってあげてくださいね、警察の皆さん。
あと、ねじ回しやニッパーやコルク抜きがなくて困ったときに貸してください。コンビニで割り箸をもらい忘れたら、カップヌードルを食べるためのフォークも貸してください。>警察の皆さん
追記:
危惧していたことが実際に起きてしまいました。
▼秋葉原ツールナイフ報道に思うこと
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2008年6月19日 01:18