ePub最大の欠点は見開き表現ができないことか
先の記事「iBooksでは日本のマンガがまずいことになる」では、アメコミと逆向きに綴じられていることの問題点について書きました。それはいずれリーダー自体のバージョンアップなどで解決されると予想できます。
しかし「見開き」という表現手法についてはどうでしょう?
例えばiPhoneのiBooksでは1ページ単体でしか表示されませんので、見開きをやろうにも不可能です。iPadであればランドスケープビューの際には2ページ同時表示となるのですが、ePubとはいっても所詮はXHTMLですからなかなか難しいかと思います。そもそもページごとに本を模したようなマージンがありますしね。
余談ですが、現行iBooksでの左綴じ表示ではiPhoneよりもiPadで漫画を開いたとき、よりまずい状態になります。なにしろ2ページ並べて表示できるわけですから、これが本来あるべき姿と左右逆になっているのです。左ページの右のコマから読み進めて、つぎに右ページへという奇妙なコマ割りになってしまいます。
雑誌のような凝ったレイアウトはePubには向かないと言われますが、見開き表現ができないのであれば写真集や漫画にも向いてないということですね。ペーパーバックの小説をiPhoneに移したようなものでしかないのは、なんとも味気なく思います。
ブログのテンプレートなどを配布していたような方々が昔とった杵柄で、ePub用のテンプレCSS配布などを行うようになれば、少しはePubの世界も華やかになってくるかもしれませんね。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2010年7月10日 00:01
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トラックバック時刻: 2011年3月 7日 21:40