いしたにさん大山さんで写真の本を書いてるという話は聞いてましたけども、まさかこういう内容で来るとは不意打ちでした。

これ、ジェット向きの内容だから。と言われて献本していただきました。
楽しいみんなの写真 -とにかく撮る、flickrで見る。ソーシャルメディア時代の写真の撮り方・楽しみ方

いい意味でタイトルまま。
とりあえず読書感想動画を撮ってみました。

前半、いしたにさんによるFlickr・Instagramなどソーシャル写真にまつわる分析。後半、大山さんのワークショップでの逸話などをまじえた考察。自称芸術写真家の人などに「自分探し禁止」の頁とかはすごく読んでほしい内容。

さらに震災後に書かれたそれぞれの体験など。そこにあった大山さんの「写真は煽らない」という一節がかなり刺さりました。どういう意味かは（ここでは長くなるので）読んで確かめてください。

あと最後の「編集後記としての座談会」が、編集後記のくせにめちゃくちゃ攻めの姿勢になっていて、鋭い視点で色んな指摘をしてくるんです。

で、いわゆる写真技術などはまったくと言っていいほど触れてないですが、それをそのまま「なんだ、じゃあ興味ないわ」と思わないでほしいのです。

これはぜひとも、写真のテクニカルガイドブックなどを読もうとしている層に、いちど目を通してもらいたい。プロアマ問わずカメラマンという技術屋や芸術家は定義がありますけども、そうではない ー 今起きている「なにか」がまさに本書において明文化されているのです。

著者いしたにさん自身が自信作だと述べている通り、これを読まずに今後、写真のことは語れない一冊となっています。そして読んだあとにこれまで通りの意味で「写真のことを語る」なんて一切できないかもしれないし、おそらくこれまで通りに撮れなくなる人も出てくるんではないかとすら感じました。
楽しいみんなの写真 -とにかく撮る、flickrで見る。ソーシャルメディア時代の写真の撮り方・楽しみ方

投稿者 愛場大介（Daisuke AIBA / Jetdaisuke） : 2011年10月23日 08:39