ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である
これはもうブロガーなら必読だし、少しでもSNSやCGMの要素を絡めたWebサービスなどをやろうと考えてるなら絶対に読んでおいて損はないでしょう。
ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である
著名ブロガー総勢110名へのアンケート取材から導き出された<成功>のための集合知
とは帯に書いてある文句ですが、安易に「答え」を求めて読み始めるとちょっと違うかもしれません。アンケートに端を発する探偵いしたにまさきの謎を解くプロセスを楽しみながら、読者自身でもあやふやだった言葉にならない部分を浮き彫りにしていく、そんな感じの本でした。僕自身もブロガーだからそう思うのでしょうけど。
さて、私事ですが、昨年ドメイン移転にまつわるアレコレやらホスティングのトラブルやら色々と良くないことが続けざまに発生しまして、10月からGoogleページランクが一気に落ちまして6からなんと0になっております。そうなると検索経由のアクセスというのは見込めないわけですね。読者数をつづけるためのモチベーションにしている方も多いでしょうから、こうなるとブログを投げ出してしまいたくなる人も多いんじゃないでしょうか。
が、読者数が僕の日常に大きな影響を与えていたかというと、実はそうでもなかったようです。現にこうしてまだブログは続けています。
そんなことよりもむしろ、自分でメモのつもりで書いてる部分が大きいので、検索しても見つからなくなったというのがツールとして面倒だなと。なにしろアルファブロガーたるもの書いたものが検索結果の1ページ目に出るのは当り前ですから、それがなくなるというのは大きな痛手です。メモが検索できないわけですから><
余談はこのくらいにして、じゃあどうしてまだブログをやるのか?という疑問はあるわけですが、これは理由があるんですねやっぱり。読者数の規模などは関係ないんです。そもそも、そこに重点を置いてると始めにくいし続けられないんですよ。
で、本書のなかで面白いのが、ブログを書くコストや、アマチュア精神、ノープランの話など。ここを理解しておかないとこの先のソーシャルメディア運営とか無理なんじゃないかなと感じます。だからこの本を読め!とも言いませんけどね。この本を読んでおくだけでなく、自身の肌感で理解しておく=そのために「やめない」なにかをやっているという事が必要に思います。
あと「やめない」と「続ける」が違うという話もいいですね。上の動画のなかで「続ける」とうっかり連呼しておりますが、正確には「やめない」ですね(笑)僕いま雑誌の連載はひとつも持ってないですけど「これやってるヒマがあったらブログ書きたいな」といつも感じつつ原稿書いてたので、結果的には「やめた」わけです。そういえば90年代に何冊かWebサイト(当時はホームページと呼んでた)の紹介本を上梓してますが、そういった発表の場が紙からブログに移った時点でこうなること=「これやってるヒマがあったらブログ書きたいな」は必然だったように感じますね。でもって「お金をもらいながら」ではなくなり「価値を創造しながら」ログの公開と蓄積を「やめない」ということになってるんだと個人的には思います。
とかなんとか、色んなことを考える本でした。上の動画中でも言ってますが、ブロガーだけじゃなくて、Webサービスの運営に携わってる方やこれから立ち上げようと考えてる方にも読んでみてほしいと思います。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2011年1月11日 02:35