一眼ユーザに可変NDフィルターが今年流行りそうな予感
なんとなく家にあるカメラ雑誌をぺらぺらめくっていたら「可変NDフィルター」なるものが掲載されておりました。
C-PLフィルターと同様にリングが回って、減光値を変更できるという不思議なNDフィルターです。どうやら二枚の偏光フィルターを使って透過率を変えているようですね。なので、現状のPLフィルター二枚重ねでもどうにか実現できるようです。実際に試している方がいらっしゃいました。
「Fader ND」という製品のデモ動画がYouTubeにございました。デジイチ動画やスローシャッター撮影をやる方なら効果のほどはお分かりいただけるかと思います。
いまいちピンと来なかった方は、以下の動画を観ればさすがにお分かりいただけるかと思います。
NDフィルターは特に動画の世界では必須、ビデオカメラには内蔵されているものが多いです。僕なんかは昔から動画でのシャッタースピードは1/30以下がいい雰囲気だと思ってます。そうなるとNDを内蔵しない一眼デジカメではもう、絞りでしか減光できないわけです。かといって絞ってしまうのも、ボケさせたい場合にはNGですよね。
あと、これまた僕の好きな長時間露光なんですけども、夜間の光量不足を補う目的だったらまだしも、面白エフェクトとして活用したい場合にはたいへん困るわけです。そこでNDフィルターの登場なんです。
作例:ケンコー NDフィルターPRO1D ND8を試してみるより。NDなし(左)とNDあり(右)
が、各レンズ径にあわせたり、減光量のちがうフィルターをいくつも買ったり持ち歩いたりというわけにはいきません。だからこそ、この可変NDフィルターは役立ちそうだなと思っているのです。
既に発売されているものでは、先述の「Fader ND」に加えて「GENUS GNDF」という製品もございました。後者は日本にも輸入されているようです。
ショップのページを見たところ、サイズも一通りそろってますね。
GENUS 可変NDフィルター GNDF-77のご紹介
なじみあるECサイトでは楽天で唯一見つかりました。しかし他より安すぎるしメーカーや製造国などの詳細もよく分からないので、これは買っていいものかどうか判断つきかねております。
【送料無料&楽天最安値】新製品透過率を連続可変できる可変型NDフィルターVariable NDX ND Fade…
そして、NDフィルターといえばやはりケンコーですが、昨年のフォトキナで製品を出品していたようですね。【フォトキナ】ケンコー、「AT-X 17-35mm F4 PRO FX」を参考出品 — デジカメWatchという記事によりますと以下の通り
ケンコーブランドでは光の透過量を可変できる「Variable NDX ND2.5-ND1000」を展示。価格は未定だが、2010年内の発売を予定している。82mm径と77mm径をラインナップする
うーん2011年1月の今もまだ発売されてませんが(笑)うわさでは4月に発売されるとか。はやく詳細情報が欲しいところ。
それにしても本命の製品だと思ってたのに、ほかのフィルター径には対応しないんですか。装備すくなめで済むというメリットからすると、ステップアップリング持ち歩くというのもなんだか本末転倒。しかし…
露出倍数を2.5〜1,000の間で連続可変できるNDフィルター。可変NDフィルターは前回のフォトキナ2008でも参考出品していたが、今回、明るい側を露出倍数2.5まで上げることができたため製品化に踏み切った。レンズにつけた状態でも、構図の確認ができるとする。
2.5あたりから始まるのは原理的に仕方ないとして、1,000まで連続可変ってのは凄い。だから名前が「Variable NDX ND2.5-ND1000」なのですね。これは使ってみたい。撮りながらフェードアウトするという懐かしいこともできる(笑)
そうか、どうせ2.5なら付けっ放しにはせんだろうし、77mmのステップリング使用での対応でもいいか。そういえば前出の「Genus ND Fader」のほうは数値的なものは何も書いてなかったですね。と思って検索したら、他にも同様の製品がありました。
▲初登場!Fader ND(可変ND)2種。開放マニア必見!|デジタル撮影時代、周辺機材の最適化計画
これは一枚で、ND2相当?ND400まで無段階に可変という画期的なものなのです。
「TiANYA XS-Pro1 Digital」と「GREEN.L Filter dHD」という製品どちらもND2〜ND400くらい。上記リンク先には撮影サンプルもあって分かりやすいです。ND400といえば過去にレビューしたなかで、通行人を消すマジックも(笑)
フォトショップ要らずで通行人が消える 「ケンコー MC-ND400 PRO」真っ黒なNDフィルター装着で撮影
可変式なら思い立ってすぐそういった試行ができるのも良いですね。
さて、以上の可変ND製品はどれもこれもデジイチ動画での有効性を真っ先にうたっていますから、動画ユーザーはマストだと考えても良さそうですね。発売時期からして、今年じわじわと流行りはじめそうなアイテムなので、今後の動向もしっかり見届けたいところです。とりあえずケンコーの製品を待ってみようかな。
追記:「Genus ND Fader」は最大で4段ぶんの減光だそうです。いちばん明るいとこはどれくらいなんだろう?それにしてもマンフロット ジャパンの扱いなんですね。
ジーナス製品販売開始及び新製品のお知らせ(PDF)
片方の偏光フィルターを回転させることで、F値を最大4ストップまで絞る ことが可能です。複数のフィルターを持ち歩かなくても、このフィルター1枚で幅広い撮影条件に対 応できます
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2011年1月30日 01:11