老人だらけの国だということはビデオスナップしてみればスグ気付く
たとえば渋谷とか原宿とか、日常的に若い人の街に行って、若い人を中心に会ってばかりいると気付かないかもしれないけど、日本のほとんどは老人でできてると言ってもいいです。
むかしはちょっとビデオ回したりしても、こんなに老人ばかりがフレームに入ってることはなかったです。
二十年前に四十代だった人もいまや老人なのだからそれも仕方ないですね。代々木公園でツイスト踊ってる人たちも今では立派なおじさんだし。
ほんと、むかしは街でビデオ回してもちゃんと絵になったんだけどね。近年は何撮ってもボツにすることが増えました。
老人が悪いというわけでは全然ないですし、元気で長生きしてもらえれば良いんだけど、写真じゃなくてビデオに写るもんだから動きがシュッとしないわけですよ。なんていうかフレッシュ感や活力がない。
なるほど、これが俺の暮らしてる国なのかと。
一スジ、二ヌケ、三ドウサというマキノ映画憲法のうち、映画ではなくスナップショットビデオに適用できるのはヌケとドウサだけなのです。ふたつの要素のうちひとつがシュッとしてないのだからそりゃもう大変です。映像が活き活きとしてこない。
もし老人だらけの国だということが信じられないなら、ちょっと人のいそうな所に出かけて、ビデオスナップでも数カット撮ってくると良いですよ。愕然としますよ。写真だとただの群衆にしか見えなくても、動けばご老体だと一目で分かりますから。
老人がいるということ事態はごく自然なことですけども、子供や若者があまりにもいないということです。シャッキリ、スッキリとした動きにお目にかかれないのです。
で、今世紀は個人によるビデオ配信が人類史上もっとも花開くと思われますが、日本に関する映像は老人しか写ってない、なんだかパッとしないものにならないか心配です。つうか既にそうなってるのだよね。そうやって没落ぶりを世界に示しているのだ、もう日出ずる国な感じがしない。
そして自分も老いつつあるというのに、少子化の歯止めに貢献できずもどかしいばかりです。だって無理なんだもん、この国は老人には優しいけど子育てや子供には冷たいからね。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2011年4月18日 01:38