売れる潜在能力があるものは、ちゃんと船出できれば売れるということ
トイレでApp Store眺めてたら、昨日ブログに書いた「Super 英単語 30000」がダウンロードランキングで一位になっていました。
Super 英単語 30000 — podotree, inc.
AMNさんのタイアップレビューで開発版のときから試用させてもらってたのですが、これほんとビックリするほどのクオリティです。
先行発売していた韓国でも一位だったそうですが、日本でもそうなるのかやや心配なところもありました。特に言語を扱うものなので、国産以外のものがそう簡単に受け入れられるかどうかという点。実際に使ってみて良い物だというのは分かってましたので、あとは僕なんかはそれをちゃんと伝えられるのか?ということが懸案だったわけですけれども、どうやら杞憂だったようですね。
安すぎるので逆に少し高めに価格設定したほうが…という話もしたように思いますが、安さもあって購入したというコメントもいくつかいただきました。
で、こういった良い製品というのは、ちゃんと告知さえできれば売れるんですよね。
よく僕のところにプロモーション依頼のメールなどが届きますけれども、大抵のものはお断りしていて、なぜなら「これ違うでしょ?」と思うこと多々だからです。それでも担当者の話を聞いてみて「良い」と思えば有りですし、やっぱりあり得なければ無しです。これ常々言ってる、われわれコンテンツ制作者側が読者・視聴者に信頼してもらっている部分=感度や目利きの部分ですから、たとえお金積まれても美女が横たわっていても無理であれば無理です。
で、ずーっとお付き合いしてる方などでもそれは同じで、ナシならナシですし、そこ分かってないとこんなものは告知になど使えないわけで、やっぱりそのへんの話し合いやお互い勉強する点はあります。ブログやソーシャルメディアを活用するということであれば、書いてる人間が消費者と企業との対話を橋渡しするわけですから、この橋が揺らぐようなものはダメだと判断するしかないです。
ちょうど四年前の「僕のウェブ動画が目指している方向」という記事にて『ここまでの結果を得られて初めて、本当に「伝わった」ということなんだと気付いた』と書いてます。
「ここまでの結果」とは何か要約すると、僕が紹介した製品を「購入した」ということ。これとても重要で、ブログ読みました、動画観ました、面白いからコメントしますね、という障壁の低いコミュニケーションではなくて、財布を開けるほどの何かをもたらしたということの方がコミュニケーションとして重いわけです。
ただし「売る」ことが目的ではなくて、「これいいよね」というのを共有するための情報の配信であり、また一方での「購入」そして「買って良かった」なのです。このへんの心理については、いつのまにかインターネットが「いいね」と「RT」と「リブログ」であふれていることからも分かります。つまり共感しあえると気持ちいいんです。
「売る」ことが目的になると売りにかかるわけですから当然売りつけることにもつながりますしお互い気持ち良いことではありません。だったら僕は自分で店もってそこの商品のプロモでもやってる方が良いわけですが、そこは実はまったく違うレイヤーだというのをお客さんに認識してもらうのが第一歩です。(追記:お客さんというのは、プロモーションしたいと言う方々のことね)
で、熱くなると富野節に文体が似てきて申訳ないのですが、何が言いたいかといえば標題の通り、売れる潜在能力があるものは、ちゃんと船出できれば売れるということです。これをいま消費者同士が「いいね」という共感のためにやっているということです。売れる潜在能力というのは「いいね」の種になる部分です。
それを最初に発信するブロガーなどは種に水をやるようなもんです。「これ花咲かないだろうな」とか「こういう植物はムリ」とか思えば水やらないです。ましてや自分ちの庭に種を植えるのですから、下手なマーケターさんなどは「これそぐわないでしょ?ちゃんと見てから言えばいいのに」とか思われてしまうわけです。
というわけで、このアプリはちゃんと芽が出ましたね。うまく皆さんの「いいね」が広がったのだと思います。良かった良かった。
Super 英単語 30000 — podotree, inc.
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2011年5月26日 22:27