僕がInstagramに馴染めなかった理由と、最近Photoshopがまた面白い理由
先日は「背景ボケならPhotoshopには敵わないと改めて思う」というのを書きましたが、カメラをフルサイズ一眼(SONY α99)にしてからPhotoshopでの写真いじりがまた面白くなってきました。
たとえばこの鴨なんかはスナップショットにしてはあまりにも決まってしまったため
私もともとデザインのために写真を扱うようになった経緯があるので、写真家さんの撮影したポジなんかは素材以外のなんでもないわけです。水平すこし傾いてようが、奥になにかマズイものがあろうが、色がすこし違っていようが、はなからPhotoshopすること前提なので、あまり気にかけない時代がありました。
で、なんならPhotoshopフィルターばりばりにかけたり、人が人でないほどのレタッチを加えてしまうことも普通でした。それは時代の空気のせいもあるのでしょうけどね。
それがブロガーとして活動すること約10年、加工された写真の不自然さが次第に嫌いになっていきました。ブログの写真は撮って出しが多いですもんね。いちいちレタッチすることなどなく、時にはトリミングさえもなく、デジカメから吸い出したままを掲載することが多くなりました。ネット上にはうんざりするほどPhotoshopで加工されたものが氾濫するなかで、興味はよりピュアなものに移っていき、自分で発信するものもそういったものに変わっていきました。
そして近年流行っていたのがInstagram(インスタグラム)であります。私的にはPhotoshopでうんざりしていたデジタルフィルターの類いを、今度は素人衆がわけもわからずやり始めた。もちろん良い作品も多々あるのですが、ほとんどは「なぜ?」と思うものばかり。いま食べてるランチの写真が、古臭いトイカメラ風である必要がどこに?(笑)
さらにはこれをFacebookが買収するという面白さ。明るいレンズでとろとろにボケてるか、トイカメラやオールドレンズ調のものは「いいね」される鉄板写真ですから、そういう動きは笑えるほど面白い。
そんなこんなで、Instagram隆盛から逆流してさらにPhotoshopで写真加工というのを嫌悪するようになっていきました。似たような流れで、ポスプロでのHDR合成を是とするか、デジカメ内での多重露光とは如何なものか等もありますよね。
それで冒頭の話題に戻りますけれども、フルサイズで撮るようになってJPEGでも驚くほどの高画質が得られるようになりまして、特に水の質感などはかなり「ヤバい」ものがありますね。私はこの鴨の水面下の足などは身震いしてしまいそうであります。
もとからRAWなど無関心でJPEGでばかり撮影している私ではありますが、色調やレベル調整などをガンガンやるつもりもなかったこともあり、それで良しとしておりました。しかしこれが、α99で撮ってきたものをちょっといじってみれば、JPEG画像でも凄まじいポテンシャルを秘めてるわけです。
以下同様に
カワセミの撮影になると、連写時の最大撮影枚数というのも大きく関わってきますので「RAW+JPEG」で撮るというのは却下。とはいえRAWのみでも、日に何百枚と撮るわけでデータ量もさることながら確認作業もめんどくさい。JPEGいちばん便利というわけです。そのJPEGで撮っても、こんだけPhotoshopできちゃえばいいじゃんってなわけですよ奥さん。
明らかに「ビフォー」写真は最悪のコンディション。日照が不十分な時間帯で、シャッター速度1000以上を確保するためISOもあがり気味。しかもカワセミの羽根って構造色なので、明るくてなんぼのものですが、それでもPhotoshopで持ち上げるだけでここまで来ちゃったわけです。
こうなると面白くて仕方ないですね。今年はフルサイズ元年とも言われるほど、各社から格安のフルサイズセンサー搭載一眼レフが投入されておりますけども、あわせてPhotoshopいじりも復活させるには良い時期かもしれないですね。
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2012年12月19日 09:37