iPad(第3世代)のバッテリー容量について、単位を「Wh」ではなく「Ah」に換算してみる
iPad 2と比較するとおよそ1.7倍に増量したという iPad (第三世代)のバッテリー容量。
Appleのウェブサイトでは「42.5Whリチャージャブルリチウムポリマーバッテリー内蔵」と書かれております。
▼アップル — 新しいiPad — 詳しい技術仕様
私が購入したハイパージュース100Wh(記事リンク)だと、およそ二回のフル充電ができる計算です。
ところでこの「Wh」という単位ではなく「Ah」という単位で容量表記されているバッテリー製品もあります。
私が持っているものだと、エネループ・モバイルブースター KBC-L2BS(記事リンク)などは5000mAhと表記されておりますし、先日購入したパワーポンド(記事リンク)にいたっては12000mAhとなっております。
そうなると「Wh」表記のものは換算してやらないと、どのくらい充電に使えるのかハッキリ分からない。じゃあとりあえず iPad を「Ah」に換算してみましょう。
その前に、大前提ですが
V(ボルト) × A(アンペア) = W(ワット)
W(ワット)× h(時間) = Wh(ワット時)
ですよね。
中学二年あたりで習ってるかと思います(ひょっとしたら単位自体はワットではなくジュールだったかもしれないけどね)。つまりAh(アンペア時)を算出するには、
Wh(ワット時) ÷ V(ボルト)
= A(アンペア)× h(時間)= Ah(アンペア時)
となります。
リチウムポリマーバッテリーの定格電圧は3.7Vとされてますから(リチウムイオン二次電池 — Wikipedia参照)、上の式にiPadの容量と合わせて代入してやると
42.5Wh ÷ 3.7V = 11.5Ah(小数点第2位で四捨五入)
というわけです。
モバイルバッテリーなどはおもに「mAh」で表記されてますので、さらに換算すると、iPad 第三世代のバッテリー電力量は 11,500mAh ということですね。
ということは件のパワーポンドを利用すれば、まるまる一回は満充電できそうな気がします。ちなみにこのパワーポンドの出力は、2A / 5V となっております。つまり
42.5Wh ÷ 5V ÷ 2A = 4.25h
ということで、4.25時間 = およそ4時間15分くらいで iPad(第三世代)が満充電できるということになりますね。
と言い切ってしまいたいところですが、YouTubeにて(xtoraranx さんより)以下のようなコメントをいただいております。
▼https://www.youtube.com/all_comments?v=SMBWMd1Xfu8
カタログスペックを上げたい場合3.7v(単セルor並列)で出力時に5vに昇圧などの小細工も出来ちゃうんですね。(この場合2C等で電流を多く流すので一気にバッテリーが減る。)3.7vで計算すると44.4Wh。12vの機器用のバッテリーと比較すると3700mAhと同等の容量ってことになっちゃいますね。
むむう
たしかにパワーポンドのようなリチウムイオン電池の電圧も 3.7V ですな。こりゃあ実際に iPad充電の実証実験が必要か?やってみるかな。
追記:やってみました。以下のリンク先へどうぞ。
▼【検証】パワーポンド(POWER POND)で第三世代iPadは充電できるのか?
投稿者 愛場大介(Daisuke AIBA / Jetdaisuke) : 2012年4月28日 17:32